CBD製品の使用は合法？違法？関連する規制について解説します。
この記事の内容
この記事の内容は以下の通りです。
・CBDと大麻草の関係について解説
・CBDの違法性や、関連するルールについて解説
CBDの合法性に関する基礎知識
CBDとは、カンナビジオール（Cannabidiol）の略語で、大麻草から抽出される成分です。
近年ではCBDのリラックス効果や、ストレスへの効果、睡眠障害解消などの効果が注目されており、体内に摂取しやすい「CBDオイル」「CBDグミ」「CBDベイプ」のような形で商品化され、日本国内でも販売されています。
大麻草とCBD
CBDは大麻草から抽出されます。
日本で流通することが認められているCBD製品は、大麻草の成熟した茎や種子から抽出されたことが条件になります。
そうでないものは、CBD製品自体が「大麻」とみなされ、所持しているだけでも大麻取締法に基づき処罰を受ける可能性があります。
THCとCBDの関係性
THC（テトラヒドロカンナビノール、Tetrahydrocannabinol）は、CBDの合法性を語る際にあわせて知っておかなければいけない、同じく大麻草から抽出される成分です。
このTHCは、いわゆる大麻を想像した時に、「ハイになる」「依存性がある」と怖いイメージの元凶になる成分です。
実際のところは、カナダやウルグアイなどでは鎮静剤として投与されるなど、国によっては完全悪ではありません。
大麻草から抽出される成分のTHCとCBDは、その抽出される大麻草の部位によって含有量が異なります。
CBDは成熟した茎や種子から多く抽出されるのに対して、
THCはそれ以外の部分の花、葉、根などから抽出されることが多いです。
CBDの合法性を裏付けるルールについて
【結論】大麻でないCBD製品を購入すれば安全に使用できる
ルールにのっとったものを購入すれば違反にならず、普通に使用できます。ここではルールについて見ていきます。
大麻取締法で定義されている「大麻」
大麻取締法では、「大麻」は下記の通りに定義されています。
大麻とは、大麻草（カンナビス・サティバ・エル）及びその製品をいいます。 ただし、大麻草の成熟した茎及びその茎から作られる繊維等の製品（樹脂を除きます。）と、大麻草の種子及びその製品は規制対象から除かれます。
大麻取締法 第i一章 第一条より引用
大麻の輸出入、栽培、所持、譲受・譲渡などは原則禁止されておおり、違反者に対しては厳しい罰則があります。
ただし使用は違反にあたりません。【大麻の使用について】
厚生労働省では、CBDの合法性は扱いになっているのか
CBDおよびそれを用いられて製造されたCBD製品は、2つの大原則に従っている必要があります。
- 大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されたCBD製品であること
- テトラヒドロカンナビノール（THC）を含有しないこと
重要なのは「大麻」に分類されないこと
「大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されたCBD製品であること」に違反したCBD製品は、「大麻」に該当するため、所持することで違反となります。
「テトラヒドロカンナビノール（THC）を含有しないこと」に違反したCBD製品は、「大麻」に該当しないことが確認できないため、原則輸入できません。
つまり、「大麻」に分類されないことが明らかにされたCBD製品のみが輸入可能であり、消費者が購入可能なものということです。
輸入業者が求められていること
厚生労働省 地方厚生局 麻薬取締部は、CBD製品の輸入業者に対して「大麻」でないことを証明するために下記３点の書類を求めています。
A. 証明書
「大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されたCBD製品であること」を証明する内容で、書類には製造元責任者の署名が必要です。
B. 成分分析書
輸入しようとするCBD製品の検査結果が記載された分析書です。
これには、THCとCBDの分析結果、分析機関の責任者や実施者の署名、分析方法などが記載されている必要があります。
C. 写真（原材料、製造工程）
原材料として、大麻草の成熟した茎もしくは種のみを利用していること（大麻草の葉、花穂、枝、根等を使用していないこと）を証明する写真が必要です。
また、製造工程での写真も必要です。
一例として、成熟した茎等を機器に入れている写真や大麻草の成熟した茎等から抽出している写真等があげられます。
今後の大麻取締法見直しの方向性
実は、現在（2021年6月時点）は大麻取締法に「使用罪」はありません。
「所持」は違反でしたが「使用」についてはそうではありません。
これは、国の認可を受けて栽培する麻農家が違反となってしまい、不当に逮捕されてしまうことを避けるためでした。
ただし、今後「使用罪」を創設することが厚生労働省内で検討されています。
【まとめ】製造・販売をしている会社が信頼できる会社であることが重要
これまで見てきた通り、CBD製品を安心して使用するためには、国のルールにのっとってCBDを輸入している輸入業者から購入する必要があります。
国内のCBD製品の卸売サイトなどでも、「よくある質問」や「FAQ」に扱っている製品の正当性などが記載されていますので、そちらを良く読んだ上で購入されるのがベストです。
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