夜スナップの魅力と撮影テクニック:初心者編
夜スナップの魅力
夜スナップには不思議な魅力があります。昼間には全く目をひかないようなところが夜にライティングで目立ったり、違った世界が広がります。
都内は、店舗や飲食店、オフィスや公共機関などの数も多く、夜スナップを撮るにはもってこいです。
この記事では、実際の作例を交えて夜スナップの撮影についてほんの軽く解説します。
当記事を読み終える頃には夜スナップがどのようなものなのか、どのような点に気を付けるのか、基本の部分を理解いただけるのではないかと思います。
夜スナップの基本
夜スナップとは何か
その名前の通り、夜にスナップ写真を撮ることです。
光が十分に供給される昼間と違って、少しカメラの設定などに気を配らないと夜の雰囲気を上手に引き出す写真が撮れません。
夜スナップに必要な機材(カメラ、レンズ、三脚など)
カメラはセンサーサイズが大きいものが好ましいです。マイクロフォーザーズよりもAPS-C、APS-Cよりもフルサイズセンサーです。取り込める情報の量が違います。
レンズは、出来るだけ明るいもの(F値が小さいもの)が適しています。
FE 35mm F1.8 などと表記される太字の部分です。
基本的な設定(ISO、シャッタースピード、絞り)
絞り(F値)は、できるだけそのレンズの開放に近い値で撮るのが良いです。
シャッタースピードは表現によりさまざまです。シャッタースピードを流くすることで、乗り物のライトが流れるような表現も可能です。
ライトを流すような表現をしない場合には、十分な光を取り入れることが出来るシャッタースピードにすると良いです。一般的には、レンズの焦点距離分の1のシャッタースピードだと手ブレにしくい、と言われます。(焦点距離35mmのレンズだと、1/35のスピード以下であれば手ブレしにくい、という意味です)
ISOは出来るだけ低く抑えたいですが、夜スナップではやむを得ないです。編集ソフトのノイズの除去である程度何とかなります。
夜スナップの撮影テクニック
明るいレンズの選び方と使い方
レンズは、F値が小さいものを選びましょう。F2.8以下だと表現の幅が広がります。
ボケも大きくなるので、マニュアルフォーカスをつかってどこにもピントを合わせない表現なんかもできます。
出来れば開放目一杯で撮りましょう。シャッタースピードを落とさないで撮れるので、手ブレのリスクを減らせます。
シルエット写真の撮り方
あえて主題に光を当てずシルエットに着目することで、主題の存在をより際立たせることができるうえ、物語性のある表現になります。
暗い場所から明るい場所に向かってカメラを向け、明るい部分に合わせて測光し、露光量を調整してください。自動的にその間に入るものはシルエットとして写ります。
あえて暗く撮る
もちろん煌びやかなライティングも魅力的ですが、敢えて暗く撮ることで、その時の雰囲気や不気味さをそのまま切り取ることができます。
人の気配がないところのスナップ写真には有効です。
夜スナップの実際の作例
実際の写真例を数枚紹介します。
夜スナップにおける編集と仕上げ(Light Roomを想定)
ノイズ除去
夜の写真はどうしてもノイズが多くなりがちです。Lightroomの「ディテール」パネルで「ノイズ軽減」スライダーを使って、ノイズを減らすことができます。ただし、ノイズを除去しすぎるとディテールが失われることがあるので、適度に調整することが大切です。
ノイズ低減前
ノイズ低減後
ホワイトバランスの調整
夜の光源はさまざまで、写真が黄色っぽくなったり青っぽくなったりすることがあります。Lightroomの「基本補正」パネルで「ホワイトバランス」を調整し、自然な色合いにすることが重要です。特に「色温度」スライダーを使って、暖かい色(黄色)や冷たい色(青)を調整すると良いでしょう。
まとめ
ポイントは以下の通りです。
- 明るいレンズを買う!
- シルエットの部分をあえて活かす
- わざと暗く撮影する
上記のポイントは夜スナップほんの一部
夜スナップは楽しいですが、奥が深くまだまだ掘り下げポイントは大量にあります。
上記はその魅力を引き出すほんの一部です。
また別の機会にもっとまとめた記事で紹介しますのでお楽しみに。
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